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1920年 ドイツ ウニオン社作品 
            上映時間68分
            封切=1923(大正12)年10月20日
            大阪松竹座
〈スタッフ〉
            製作・・・・・・・パウル・ダヴィットソン
            監督・・・・・・・パウル・ヴェゲナー、カール・ベーゼ 
            脚本・・・・・・・パウル・ヴェゲナー、ヘンリク・ガレーン
            撮影・・・・・・・カール・フロイント、グイド・ゼーベル
            編集・・・・・・・ヘンリク・ガレーン 
〈配役〉
            ゴーレム・・・・・・・・・・・・パウル・ヴェゲナー 
            ラビ・レーブ・・・・・・・・・・アルベルト・シュタインリュック
            ミリアム・・・・・・・・・・・・リュダ・サルモノヴァ 
            ラビの助手・・・・・・・・・・・エルンスト・ドイッチュ
            騎士フロリアン・・・・・・・・・ロータ・ミューテル 
            皇帝ルホイス・・・・・・・・・・オットー・ゲビュール 
            ラビ・ジェヒュダ・・・・・・・・ハンス・スツルム
            従者・・・・・・・・・・・・・・マックス・クロネルト 
            バラを持った娘・・・・・・・・・グレタ・シュレーダー
            少女・・・・・・・・・・・・・・ロニ・ネスト 
            道化師・・・・・・・・・・・・・フリッツ・フェルド
〈解説〉
            ゴーレムはユダヤ教の伝承に登場する生命を与えられた泥人形。本来は従順であるが、時として命令を拒絶し脅威となることがある。ヘブライ語では「未完成なもの」を意味するという。
             
『プラーグの大学生』(1913年)に主演したドイツの代表的名優であるパウル・ヴェゲナーが監督、脚色、主演を務めており、夫人のリュダ・サルモノヴァも出演している。ヴェゲナーがゴーレムを演じるのは1915年の『ゴーレム』、17年の『ゴーレムと踊り子』に次いで3作目であるが、前2作は失われてしまっており、本作が唯一現存する映画である。ヴェゲナーは『プラーグの大学生』の撮影中に、プラハで語り継がれていたゴーレム伝説を聞き、映画化を思いついたと云われている。
           
『カリガリ博士』(1919年)と同じドイツ表現主義映画の一つに数えられ、ゲルマン・ロマンチシズムの傾向を持った怪奇ホラー映画とも称せられるが、映像からはそれほどの恐怖は感じられず、むしろ親しみやすさやシュールな可笑しさが感じられる。
           
            『フランケンシュタイン』や1966年に日本で製作された『大魔神』三部作に強い影響を与えた作品でもある。戦後長らく上映されている通常バージョンの上映。
            
(松田豊)
〈略筋〉
          時は中世、ある都のゲットー(ユダヤ人居住地区)で長老のラビ(ユダヤ教においての宗教的指導者)・レーブは星占いから大変な危難がこのゲットーの
ユダヤ人に降りかかると予知し、その危難から民衆を救おうとゴーレムを作り始める。時を置かずして、ラビ・レーブの占いは現実のものとなった。皇帝がゲッ
トーからユダヤ人を追い出すことを決め、騎士フロリアンを使者として命令書を届けさせたのだ。ラビ・レーブは皇帝との謁見を望み、生命が吹き込まれたゴー
レムを伴ってフェスティバルの日に宮廷を訪れる。ゴーレムの威力を目の当たりにした皇帝は考えを改め、命令を取り消すのだった。
             
            喜びと共にゲットーへ戻ったラビ・レーブは、ゴーレムを生命を持たない泥人形に戻そうとするが・・・。
          
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